西暦２０３０年、突如世界各地に謎の巨大生物や巨大怪ロボットが出現するようになった。 地球に存在しえない巨大生物を、人類は宇宙から来た敵として恐れていた。 　しかし、そんな絶望的な状況で、１人の巨大ヒロインが立ち上がった。 彼女の名はウルトラウーマン・ホワイティ、光宇宙の女戦士だ。 ＠＠＠＠＠＠ グオオオオンン！ 　大地を貫くような轟音と共に、銀色に輝く巨大な竜が現れた。 宇宙暴竜ナーガスロンである。たちまち押し潰されるいくつもの高層ビル。 「いけないわ！」 　地面に立つ一人の女性。彼女の名は轟奈美子。正義のヒロインである。 このままでは都市の全てが破壊される。巨大化して戦うしかない！ 　地球を守りたい、強い決意の元、彼女は変身巨大化する。 「来タカ、（うるとらうーまん・ほわいてぃ）待ッテイタゾ」 　驚いた事に宇宙暴竜ナーガスロンは普通に人の言葉を喋っている。 人間と同じレベルの知性があるらしい。 「怪獣さん、もう、好きにはさせないわよ」 　ウルトラウーマン・ホワイティとなった奈美子は暴竜の前に対峙する。 　すぐに暴竜は巨大な彼女に巻き付いてくる。 そのパワーに押され、ウルトラウーマンはその場に倒れてしまう。

「あ、なんて事をするの！」 　彼女の巨体の下で、玩具のように押し潰される高層ビル。都市は大混乱だ。 　だが不思議な事に、ウルトラウーマンは奇妙な快感を覚えていた。 彼女の股間が蕩けるように気持ちイイ。 　そう、明らかに彼女はこの大破壊を楽しんでいた。 　宇宙暴竜の声が響く。 「グフフフ、うるとらうーまんヨ、ヤハリ、オ前ハ我ラト同ジダナ」 「何を言ってるの！？」 「オ前ガ正義ノ味方ダト言ウノハ、大嘘ダ。 怪獣ト戦ウ巨大女戦士トハ、タダノ口実デ、本当ハ街デ暴レタイダケナノダ」 「そんな言葉に惑わされないわ！　私は正義のために戦う戦士なの！」 　ウルトラウーマンの上半身の筋肉が、ボコッという音と共に盛り上がる。 次の瞬間、彼女の女らしい美しい肉体は、ボディビルダーのように逞しくなる。 　そのまま力技で宇宙暴竜を引き裂いてしまう。 「ウギャアアアーー！」 　あっけない最後。　と思ったら、引き裂いた筈の怪物竜の体が動き始めた。 どうやら再生するつもりらしい。このままだとすぐに元の姿になるだろう。 「再生なんかさせないわ！　ウルトラスパーク！」 　彼女の指先から放たれた光線が怪物竜を砕く。 しかし、バラバラになった破片がまた動き出す。　まだ生きているのだ。 　しぶとい竜を倒すには完全に破壊しつくすしかない。 「街の人たち、ゴメンなさい！」 　巨大な彼女はそう言うと、宇宙暴竜の破片を見つけ次第、叩き潰す。 当然、近くにあるビルや建物もいっしょに、彼女の巨体に潰される。 　一時間後、都市のほとんどを押し潰してしまった彼女。 とにかくこれで町は守られた。地球の平和は、私が守る！ 凄まじい大破壊がなされた都市に立ち、彼女は硬い決意を心に誓うのだった。 （終わり） 目次に行く めくる→