《 女神様が来られる 》 

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誰かが言った

「女神さまが来られるぞ!」

俺達は 笑って言った

「そんなことがあるものか!」

大きな音がした

いやな予感がする

それでも 俺達はあれは遠い雷だと自分に言い聞かせた

地面が揺れる 

今度は間違いない 何か巨大な存在がやってくる

大地は震え 家とビルは揺れる 

俺達は平和な日々が終わったと知る

胸に手を置き 恐れふるえる

誰かがいった 「見ろ 女神様が降臨された!」

誰かが叫んだ 「すぐに歓迎の準備をしろ!」

女神様が来られた――

だが歓迎の花環は どこにある?

女神様が食べるご馳走はどこにある?

お坐りになる 玉座はどこにある?

宮殿はどこにある 捧げる供物はどこにある?

女神様を崇拝する歌を 誰も作曲していない

ああ恥かしい 全く恥かしい!

誰かが言ったた

「女神さまをお出迎えする用意を 誰もしていないのか!」

「そう言うお前も 何もしてなかったじゃないか」

「見ろ! 女神様は お怒りだ」




凄まじい轟音と地響きと破壊の中 あまりにも巨大な女神様は

地上に降臨された



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