巨大美少女ミカ (2)

           (不運な泥棒 改題)

                           NEW2さん みどうれい作

第一部 不運な泥棒(その2)

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 ミカが、こんな気分になったのは、生まれて初めてだった。
彼女はずっと、母親と姉の三人で暮らしていて、それが普通だと思っていた。

 母に体を小さくしてもらい、人の街に遊びに行き、
そこで何人かの男性にも出会ったが、彼らが良い人だとか思うことがあっても、
恋人にするにはどうもたよりなくて、交際したいとか考えることは一度もなかった。

 種族が違いすぎるから、そういう気が起こらなかったのだろう。

 それが今日ばかりは、いつもと違った。
さっき、手のひらの上のこびとを見ていたら、いきなり体に電流のような衝撃が走り、
息が荒くなり、彼が可愛くてたまらなくなってしまった。

 考えて見れば、彼女が同族の男を見たのは、生まれて初めてだった。

彼が・・・ほしい。 今すぐ彼を私のモノにしたい!」
 彼女のココロが叫んでいた。 
どちらかと言えば、呑気な性格の彼女がこのようになるとは、自分でも信じられなかった。

 しかし、姉の言うことも事実だった。

 手のひらの上のこびとは、あまりにも非力すぎた。
彼女の小指は、彼と同じ位の大きさだが、力は何百倍も強かった。

 彼女が二本の指で彼をつまんで、ちょっと力を込めたら、
彼の体は、葡萄の実のように簡単に潰れてしまうだろう。

 小さな彼はどんな方法を使っても、それを止めることはできない。
このあまりにも大きな力の差は、彼を愛撫するとかいう以前の問題だった。

 彼女は、彼に生きていてほしかった。
彼と、いつまでも、いつまでも愛しあいたかった。

「あぁーん、どうすればいいの!?」
 彼女は心の中で叫んだ。


「ひとつ方法がないことも無いけど・・・」
 その時、姉がつぶやくように言った。

「な、何か方法があるのですか! リィナお姉さま。」
 普段の彼女からは、考えられない強い口調でミカは叫んだ。

「お・・・お母様とお父様がやったのと同じことをするのよ。」
 姉のリィナは、あまり気が進まないという感じの口調で応えた。

「そうだ、忘れてたわ。 確か、お父様もこびとさんだったのですわね。
私たち姉妹がちゃんと生まれたってことは、お母様はお父様を潰さなかったのでしょう。
お姉さま! お母様は、どうやって、私たちを生んだのですか!?」

 ミカが物心ついた時から、彼女には父親がいなかった。
何回か母親に、父のことを聞いたことはあったが、
母は「お父様は・・・私の中に、いつまでも生きているわ」と答えるだけで、
そのたびに困ったような顔をしたので、ミカも母にそれ以上尋ねなかったのだ。


 これだけは話したくなかったのに という表情で、
リィナは、彼女だけが母から聞いていた両親の出会いの話を始めた。

「20年ほど前、お母様が体を小さくして、人の世界に遊びに行ったある日、
道で一人の若い男性とすれ違ったの。
そして・・・、お母様は恋に落ちたの。
あなたの場合と同じ、本人は気がついてなかったけど、その人も私たちと同族だったの。
 それで、どうしても我慢ができなくなったお母様は、話をする時間も待てなかったので、
そのまま、その場で結界をはり、私たちの世界にその男性を引き込んだの。
その人が、どこの誰でどんな生活をしているかなど、どうでもよかったのね。」

「そ、その男の方がお父様なのですね。」
 荒い息をしながらミカが言った。
彼女は、小さな久太郎を、すぐにでも愛撫したいのを我慢しているようだった。

「そう・・・。でも誤解しないでね。
私たちのお母様は、自分のために、人を誘拐するような人じゃないわ。
ただ、子孫を残したいという本能の前に、理性を失ってしまっただけなの。」
 
「い、いいですから・・・続きを、はやく。」

「それで、自分の世界に戻ったお母様は、あまり興奮したので、
縮小の術も使えなくなり、そのまま元の大きさに戻ったわ。
そして、そこでお父様を拾い上げて、結婚を申し入れたの。
 最初お父様は、周囲がいきなり知らない場所になって、
巨大な女性が現れて、愛を告白されたので、腰を抜かしたらしいわ。 
当たり前よね・・・。
でも、驚いたことにお父様は、お母様の申し出を受け入れたの。
 まぁ、巨大なお母様に逆らったら、自分が何をされるか分からないから、
お父様は仕方なく、お母様の言うことを聞いたのかもしれないけど・・・、
とにかく二人は同意の上で愛しあったの。」

「あ、あの・・・お姉さま、申し訳ありませんが、
要点を先に述べていただけませんか? 
わたし、もーダメ。 もう待てませんわ。
お母様たちは、どうやってお父様を潰さないで、愛しあえたのですかぁぁぁあ??」

 我慢ができなくなったミカは、裸のこびとを右手に握り締め、スカートの中に突っ込み、
グリグリと彼女の股間に、彼の体を押し付けていた。

「ちょっ、ちょっと何してるの!! ミカ。潰しちゃうわよ、彼を!」
 妹が小人を股間に押し付けているのを見て、リィナは慌てて叫んだ。

「あ、ごめんなさい、お姉さま。」
 彼女は、すぐに手を止めた。 

 しかし、彼を握り締めた手は、スカートの下に突っ込んだままだった。
そこからは、 久太郎の小さな悲鳴が漏れ聞こえていた。

 リィナは、ため息をついた。
「分かったわ。じゃあ、要点を明確に言うわ。彼の体に結界をはるの。
うまくいけば、お母様とお父様が好きなだけ愛し合えたように、
あなたも彼の体を潰さないで、できるかもしれないわ。」

「け・・・結界?」

「そう、あなたも知ってるわよね。 私たちが生まれつき『結界の技』を持っているのを。
普段意識していないけど、巨大な私たちは、あまりにも重い肉体と強い力を持っているわ。 
本当なら、自分の体重で地面にめり込んで、触ったものの全てを破壊しつくすほどの力よ。
 それがこうして普通に生活できるのも、人の世界に遊びに行けるのも、
結界の術で、自分たちの本当の力を、何万分の1以下の力に抑える事ができるからなの。
まぁ、結界は、自分と外部の両方を守る一種のバリアーみたいなものね。

「そ、それじゃあ・・・、私が手加減したら、この子を潰さないですむの?」

「残念ながら、それは無理ね。お母様ならともかく、あなたはまだ力を制御できないわ、
すぐに自分を見失って、彼を潰してしまうわ。
この場合、私が彼の体に結界をはって、あなたの力にも抵抗できるようにするしかないわね。」

「はやく、やってぇ! その結界とかを彼にはってぇ! 今すぐにぃい!!」

 ミカは叫んだ。


「ちょっと待ってよ。まだ一つ問題があるの。その、お父様のことなの・・・。」

「え、お父様が・・・どうかしたのですか?」

「ミカ、あなたはお父様がどうなったか、お母様から聞いているのかしら?」

「た、確か、お母様は『お父様は・・・私の中に、いつまでも生きている』
とおっしゃっていましたわ。」

「その言葉の通りよ。 お父様は今も、お母様の中にいるのよ。
お母様の・・・、あの・・・心じゃなくて・・・本当に・・・体の中に。」
 自分の言った言葉が恥ずかしいのか、母親の秘密を話すのがつらいのか、
リィナはうつむいていた。

「えぇ!!」
 あまりのことに、ミカは、絶句した。

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 この時、リィナは、ぼんやりと彼女たちの『掟』を思い出していた。

人の世界に干渉してはいけない。
人を傷つけてはいけない。
自分たちに、どんなに力があっても・・・。


 誰がいつ決めたのかは、知らない。
しかし、この掟のおかげで、彼女たちは人と憎しみあうことはなかった。

 もし掟を本気で守るつもりなら、リィナは力ずくでも妹を押さえつけ、
彼女からこびとを奪い、彼にここで見たことを忘れるように約束させて、
彼を「人の世界」に帰してやるべきだろう。

 彼はどうやら、泥棒らしいから、ここでのことを誰にも話さないかもしれない。
だが今の妹を見ていると、リィナには、どうしてもそうできなかった。

 可愛いくて、そして不憫な妹。

 人の世界に生まれてさえいれば、その明るい性格で、いくらでも恋人ができたのに・・・。

 そして、人の誰にも抵抗できない強靭で「美しい肉体」を持っているのに、
今の彼女が愛することのできるオトコは、手のひらの上の非力な小人ただ一人。
運命とはいえ、あまりにも、ひどすぎた。


 実は2年ほど前、リィナも、オトコが欲しくてたまらない日があった。
しかし、その場には、彼女の母親と妹しかいなかった。
どうにも我慢できなくなった彼女は、巨人の姿のまま、人の街に飛び出そうとした。
手当たり次第に、こびとたちを捕まえて、欲望のおもむくままに、彼らを玩ぶつもりだった。

 その時は母親の麻痺術で意識を失わされ、なんとか一ヶ月ほどで冷静に戻ったが、
彼女は、その時の体の奥から突き上げてくる衝動を、よく覚えていた。


 リィナは決意を固めた。 妹の好きなようにやらせてあげよう。
そうだ、このこびとは、私たちと同族なのだから、彼をどうしようと
『人を傷つけてはいけない』という掟を破ることにはならないかもしれない。

 それに、よく考えてみたら、これは、またとない幸運かもしれない。
彼女の母親は一族の集会にでかけていたが、『一族の集会』とは名ばかりで、
参加しているのは、ごく少人数。 男性といえば、齢2900歳の長老様しかいない。

 子供のできない彼女たちの一族は、絶滅しかけていたのだ。

 今、ミカが子孫を残せる可能性があるのなら、少々無謀でもやるしかなかった。


「あの、お父様が生きていらっしゃるって・・・どういうことですの?」
 ミカが、喘ぎながら尋ねた。 もう我慢できる時間はあまり無いようだった。

 本当なら、自分の母親のことを、妹とはいえ無断で話したくはなかったのだが、
これから自分たちが何をするか妹に教える必要があったので、リィナは、話を始めた。

「お互いに愛を確認しあったお母様とお父様は、この屋敷の寝室に入ったの。
大きなベッドに降ろされたお父様は、最初は驚いて動けなかったらしいのだけど、
服を脱いだお母様を見て、美しいって褒めてくださったの。
 喜んだお母様は、もう我慢できなくなって、
小さなお父様を摘みあげて、いっぱい愛したの。
考えつく色んな方法でね・・・。

もちろん、お母様が、互いの体に結界をはっていたから、
非力なお父様に耐えられない力が加わっても、苦痛を感じる前に、それが消えてしまうの。
 そして、普通ならすぐに窒息死してしまう状況になっても、
お父様の肺に、新鮮な空気が湧き出てくるから、平気で呼吸ができる。 
だから、二人が感じるのは・・・その・・・、快感だけ・・・。
お母様とお父様は・・・そのまま、寝室で5ヶ月間も愛し合ったの。」
 リィナは、自分の話が恥ずかしいのか、またしても、うつむいてしまった。

「ご、5ヶ月も・・・、お食事は、どうなさったのでしょうか?」
 ミカがやや呆れたように、つぶやく。

 それには答えず、リィナは続けた。
「そして、5ヶ月たったある日、お母様は自分に子供ができたことを知ったの。
私たちにだけある超感覚でね。 それが、私だったの。
理性を取り戻したお母様は、喜んで、お父様にそのことを告げようとしたわ。
でも、周囲を見回しても、お父様は、どこにもいなかった・・・。」

「それで、お父様はどうなったのですか?」
 ミカの質問に、リィナは、何故か黙り込んだ。
何か、妹には話しにくいことがあったようだった。

「続きは・・・、後で話しましょう。結界の儀式をはじめるのが先よ。
今から呪文を唱えるわ。 こびとをここにおいて。」
 リィナは、真剣な表情で言った。

「はい。」

「kobicha kobucha ocha giga mega great gts **** ……はい、おしまい。」

「お姉さま、意外に簡単なんですね(-_-;)」

「言ったでしょう。結界の技は私たちのうまれつきの能力と。
本来はそれほど複雑な呪文や道具は必要無いの。
でもミカ、これだけは気をつけて……。」


 よほど待ちきれなかったのだろう。
ミカは姉のリィナの話を聞かずに、こびと久太郎を握り締め、
自分の寝室へ全速力で駆け込んでいった。


「う……く……。」
 久太郎は巨人ミカの手の中でもがいていた。
何とかここから逃げ出そうと全身に力を入れる。
が、自由を奪われた自分の胸から下はまったく動かない。

 先ほどかけられた結界の技のおかげで、潰れる事は無かったが、
彼は、ものすごい圧力を感じていた。

「くぅぅぅ……。」
 久太郎は何とか自由のきく両腕で、
自分のウェスト以上の太さがあるミカの指を必死で押し広げようとしていた。

 彼は、自分を押さえつけているミカの指に、全身の体重をかけて押し当て、
両手に出せるだけの力を一気に出した。

「うぁぁぁ……。」
 だが、その巨大な指はまったく動く気配は無い。

「ぐぁぁぁ……。」
 久太郎はさらに力を加えたが、結果は同じだった。

「う、う、うぉぉぉ……。」
 久太郎は再び力を加えた。結果は同じだと思われた。
が、突然彼を押さえつけていた巨大な指は開き、彼は下へ落下した。

 幸い、そこはやわらかいところだったため、彼は怪我をしなかった。

「小人さん。もう、あなたは私のものよ……。」
 自分の寝室に入ったミカは、豪華で特大のベッドに腰掛け、
自分の手に握りしめ部屋につれてきた小人を、
自分の巨大なバストの上に落とした。

 それは彼女が人間と同じサイズだとしても、ゆうに1メートル以上はあるだろう。

(ここから逃げなくては。)
 状況を把握できない久太郎は、とにかくその場から逃げようとした。
が、足元はやわらかく、彼はバランスを崩し倒れた。

 その直後、足元が大きく動いた。

「のわあぁぁぁぁ!!」
 白く柔らかい地面が割れ、何か大きな裂け目に自分が落ちていく時、久太郎は悲鳴を上げた。

 巨人ミカは着ているブラウスの胸元を広げ、久太郎を胸の谷間に落としたのだ。

 白いブラジャーに包みきれない彼女の乳房は、彼の何倍もの大きさがあったので、
彼の全身を、楽に飲み込んでしまうことができた。

 その若さに満ち溢れた乳房は、はりがあり、砲弾のように突き出ていた。

 彼を胸の谷間に捕らえた彼女は、くすくす笑いながら、しばらくじっとしていた。

 小さな久太郎にとって、そこは文字通り深い谷間だった。

 しかし、泥棒稼業で鍛えた彼になら、這い出せない高さではないようにも思われた。
彼は狭い壁に挟まれた場所を、両手足で体をささえ、5階くらいまでよじ登ったこともあった。

「なにうぉぉを。」
 久太郎は、白いふくよかな二つの小山に両手を押し付けると、自分の体を持ち上げた。

 しかし、以前彼が、よじ登ったのは普通の壁だったので、別に動くことはなかったが、
今回、彼を左右から挟みこんでいる柔らかい壁は、生きた巨人の体の一部分だった。

「あはっ。くすぐったぁい。(^^)」
 久太郎が胸の谷間でもぞもぞ動いたので、ミカは大喜びだった。
それは、奇妙なまでに楽しく、甘美な体験だった。

 久太郎は、今、この大きな裂け目から出ようと、必死で努力していた。

「ふううぅぅん・・・。私から、逃れられると思っているんだぁ。」
 小さな彼の動きを妙に不思議に感じたミカは、しばらく彼を見つめていたが、
やがて、彼女の胸に両手をそえて、胸の谷間を大きく広げた。

 彼がずり落ちるのを感じた彼女は、あまり力をいれすぎないように注意しながら、
彼女の囚われ人を、ゆっくりと乳房で挟み込んだ。

「うわわわぁぁぁ!!」
 両手の支えを失った彼は、またしても彼女の胸の谷間の奥深く落とされた。
彼が体勢を立て直す前に、彼の体を巨大な柔らかい肉の山が挟み込んだ。

 彼は慌てて、暖かい肉の壁を押し返そうとした。

 突き出した彼の手は、彼女の柔らかい肌に少しだけめり込んだ。
しかし、その奥にある弾力のある筋肉はあまりにも強く、彼の力ではびくともしなかった。

 結界で守られているといっても、それは彼の体を破壊してしまうような力から、
守ってくれるだけで、別に彼の力が、強くなったわけではない。

 彼女の巨大な胸は、一つでも久太郎の何百倍もの重さがあるのだ。
押し返せる筈がなかった。

 「た、助けてくれー!」
潰される恐怖に、彼は悲鳴を上げた。



(その3に続く)


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