《 芽生とお兄ちゃん  》 3
 
               CG画像 June Jukesさん
                みどうれい

(注意 バイオレンスシーンあります)

----------------------------------
 (妹視点で)

私の名は芽生(めい)
その日、お兄ちゃんを小人にした。
そのまま胸の谷間に放り込んだら気絶してしまった。
うぅ、なんて弱いの。
幸い意識を失っているだけ。
しばらくしたら正気に戻るわ。
それまで時間がある。
私は状況を把握した。

こんな力を手に入れたのは小さい時に私をイジメた悪ガキどもが悪いのよ。
彼らにはその報いをうけてもらうわ。
私は気絶したお兄ちゃんを優しくベッドの上に置く。

私の超能力は短期間で飛躍的に強大化していた。
私はいつものコスプレ衣装に着替えなおし、自宅から消えた。

@@@@@

かって芽生をイジメていた悪ガキ 
黒川先輩視点で)

何だ、これは!
とんでもなく巨大な柱が俺の前に出現した。
いや、これは柱などではない。
女だ、とんでもなく大きな女の足だ。







俺はそこで顔を上げる。
とんでもない大きさの女巨人。
確か、名前はメイだったか。
俺は数年前、この女を徹底的にイジメたことがあった。
理由は分からない。いつもコスプレ衣装を着ているこの小娘が嫌いだったのだ。
自分は特別な高校生だとでもいいたいのか?
だいたいこんなコスプレ衣装は何万円もする筈。
高校生に買える筈もない。親に金をもらっているのか?

結局この女の兄とかが出てきたので、俺のイジメは終了した。
どうやら、こいつの家族は凄い金持ちらしい。

@@@@@@

くそ、俺の父親は会社でリストラされた。
不況になったからという理由でだ。
なんで俺だけ不幸なんだ。
そうだ、俺はこの世界を憎んでいた。



巨人は私を見下ろす。
「黒川先輩
ですね」 冷ややかなメイの声。
ヤバイ、明らかにメイは怒っている。
「待ってくれ、話を聞いてくれ」

話し合いをする余地も、命乞いもなかった。
巨人女は足を上げる。
そのまま足を降ろす。
何千トンもの彼女の体重が俺の全身を圧し潰す。

(プチ) 俺が聞いたのは自分が巨人メイに圧し潰される音だった。


目次に行く 続きを読む→