《 レミナの日 》 2
CG画像 June Jukesさん
文 みどうれい
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(レミナ視点で)
私は過去のことはあまり覚えていない。
自分は確か人間だったと覚えている。
破壊兵器になるために、過去の記憶は全て失われた。
私の悩ましい肉体を横にして落ち着けようとしても、リラックスできない。
頭の芯がピリピリさえている。
無性に気持ちよくて、そして熱い。
この身体のほてりは、巨大兵器としての満たされない欲望が
その破壊願望がそのはけ口を求めて毛細血管の中を暴れているのだ。
この街を破壊しろ、誰かの声が聞こえる。
いや、誰かの声ではない、そう、それは私の心の声。

しかし、街や人を潰したらいけないとか、そのくらいの理性はある。
そう、とりあえず逞しいオトコを捕まえたら。少しは私も満足できる。

オトコ、男、逞しい男が欲しい。
私は地面の都市に手を伸ばす。

「もう我慢できないわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
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