《 終末のマリア 》 3
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マリアは状況を正確に把握していた。
この惑星の知的生命体はあまりにも小さい、彼女から見て細菌サイズだ。
1000年前は調子こいて、いくつもの星々の生気を吸いつくして壊滅させたが、
その後は何も残らない。本当にサキュバスとは因果な存在だ。
しかし、この地球では同じ過ちを起こさない。
地球人には、長く生きてマリアに奉仕してもらわなければならない。
そう思ったマリアは彼女を攻撃した軍事国家を滅ぼしたが、
それ以外の地球は彼女のバリアーで守った。
彼女が望む世界を造らないといけない。
だから人類を滅ぼす事はできない。
すぐにマリアは行動を開始する。
自分の乳首を地球に向ける。

地球規模の異変が起こる。
マリアの乳房の引力により都市は破壊され人ごと宙に舞う。
そのまま彼女の乳首に運ばれる。
不思議なことに多くの人々は怪我もなく乳首の表面に着陸。
そこで破壊された都市は普通に再建される。
驚いたことにマリアの乳首の上で再建された都市は
インフラも通常通りで、ガス、水道、電気、食料も今までのように使えた。
数百万人の人間を吸い込んでマリアの乳首は行動を止める。
そのうち半分以上の者がマリアの乳首の乳腺の中に吸い込まれる。
中がどうなっているのか不明だが、多分ほとんどの者が生きているのだろう。
政府の発表では、マリアの乳首は毎日更に巨大に盛り上がり、
このままでは地球よりも大きくなるだろうという。
他にも異変が起こっていた。
マリアの宇宙エネルギーを照射された地球人類。
多くの病人、怪我人が数日で健康な肉体になった。
そういう人々はマリアを神だと賛美した。
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