【訳者後記】



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 ハイスラー博士の「女性巨大化計画」は、短篇連作として、シリーズ化されています。

 「ホワイトハウス前の大事件」も、ミッシーの「有名な手紙」の物語もあります。
中には、残酷なバイオレンスの話もあります。

 が、この短篇 「巨大美少女の夏休み」だけは、それ独自で美しいきらめきを放つ奇跡のような作品です。

 レイ・ブラッドベリの珠玉の短篇のようです。
読み返すたびにリリシズムが、夏の陽光の湖水の表にきらめくように、新鮮な光りを乱反射しています。

 笛地にとっても大切な一篇です。
GTSフェティシズムを、これほどに叙情的に美しく歌い上げてくれた作品は、他にはないでしょう。

 シリーズ全体としては、巨大な女性に支配される男性社会という妄想がお好みの方には、たまらない設定でしょう。
まだ、構想の全体像は未完の情況です。

 なおデボラ・ジョーは、日本人の感覚からすれば姓と名前です。
が、そうではなくて、これで一つの名前です。
父母の名前を双方から、平等に受け継いでいるという命名法です。(笛地静恵)


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