《 私が彼と結婚した理由 》 第3話

----------------------------------


(男性視点で)

巨大な玲奈を見つめる隆は真実を理解した。全身の血の気が引いていく。
視線の先に見えるのは彼女の黒いローファー。とんでもない大きさだ。

見上げる空にある黒いモノは、ニーソをはいた彼女の脚。
隆はさらにその上に続くもの、玲奈の赤い格子柄のスカートだ。

目の前の玲奈はそびえ立つ巨大な女神像のサイズだった。
隆は息もできずに、彼女を見上げる。



玲奈 「ふふっ、隆、これでずっと一緒だね」

隆 「お前が俺を小さくしたのか!? こんなことやめろよ!」

玲奈 「これからは私が小さな隆をペットとして飼うのよ、どう?嬉しい?」

隆 「嬉しいわけねェッ、嬉しいわけない!!」

玲奈 「どうしてそんなこと言うの?悪い子にはお仕置きしないとね」

隆 「な、何をするつもりだアーっ」

玲奈 「ふふふ
私の力を思い知りなさい。 じゃあ、行くわよ!!」

ずううん、ずううん、ずううん!!

凄まじい音と共に、巨大な足がせまって来る!

隆 「うわあああ!!」



巨大な足が彼に近づいて来る。

「ずううーーーーーーーん」

「ずううーーーーーーーん」


隆 (や、やばい!!今の玲奈は大き過ぎる! 逃げなくては!!)

玲奈の巨足がすぐ前に落ちて来た。

「ずしーーーーーーーーーーん」

巨大な足の恐怖は、計り知れないものだった。

立ち上がって逃げだした隆のすぐ後ろに、巨大なローファーが落ちてくる。
その巨大足は、隆だけを狙って天空から落ちてくる。

遊びではない。本気で踏み潰すつもりだ!
隆は悲鳴を上げて逃げ惑う。

だが玲奈からすれば、隆の動きは虫くらいのスピードなのだ。
その様子を楽しみながら、踏み潰す事なく、わざと彼の近くに足を振り下ろす。

隆からすれば、足が確実に自分の背後に落ちてくる。
その都度、その衝撃により転びそうになりながらも、一心不乱に走る。

だが、この狭い部室に逃げる場所などない。誰も助けに来ない。
ついに隆は、よろけてその場に倒れる。

玲奈は小さくて無力な隆を楽しそうに見つめる。

隆 「ヒイ、なんて、でっかい靴なんだぁ!!

玲奈 「今から何をするのか分かる?」

隆 「分からない……分からない……ああ……何も……」

玲奈 「こうするのよっ!」

玲奈が巨大な脚を上げる。
隆の天空より10倍サイズの巨大な靴が降りてくる。