性的描写、暴力的表現があります。 未成年の方は読まないでください。

《 サキュバスマリア 10 》

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商事会社の部長、道崎は信じられなかった。

すさまじい轟音!

彼の職場がある高層ビルが大きく揺れていた。

床が斜めに傾き、机や椅子が一箇所に集っていく。

オフィスにいる社員の全員が悲鳴を上げていた。


ガシュ! ゴバッ

ビルの壁にひびがはいり、まるでビスケットのように斜めに割れる。
甘い香りがどっと溢れるように、周りに押し寄せてくる。

「な、な、何、なんじゃああああ!! これはああ!!
道崎は大声を出す。

割れた高層ビルの壁の間から見えたのは・・・

信じられないくらいに大きな男女の姿であった。


巨人達がすぐ近くに立っていれば、巨大な肉色の壁しか見えなかったろう。
しかしビルが少しだけ離れた位置にあったので、巨人の全容を理解できた。

道崎は凍りついたように彼らを見つめる。
巨大な二人の男女が楽しそうに愛しあっている!

白昼堂々! 街中での全裸巨大カップルの性行為!

彼女達は普通の人間の約200倍の大きさ!

身長300m以上もありそうだ!!


その衝撃で高層ビルが揺れているのだ。
彼女達は互いに夢中で、足元や建物の中にいる人々の事を全く気にしていなかった。

巨人の少年はこちらに背を向けて立っている。 高校生くらいの年齢。
顔は見えないが、健康的な草食男子だと推測できる。

そして、黒い長髪の巨大な美女がしゃがんでいた!! 巨人高校生よりやや年上だ。
ふるいつきたくなるような美人。 抜群のプロポーション。

エキゾチックな紫色の瞳に、きれいな眉、うすい紅色の唇、整った顔は強い意志を感じさせ、華やかな笑みが浮かんでいる。

何故か、彼女の名前がマリアだとすぐに分かった。

彼女が普通の大きさで、もし道ですれちがったら、
道崎は間違いなく振り返ってその後姿を見つめただろう。

しかし、今の彼女はビルを震撼させる大きさの巨人。

でかい、でかい、でかい、おっぱいだぁ!

マニアックなまでに大きな乳房!! 胸! ウルトラ巨乳バスト!
乳首だけでも、男数人が乗れるサイズ。


彼女には、人をひきつける魔的な魅力があった。

巨大な女は都市にしゃがみ、うっとりとした表情で男の子の股間を見つめている。
薄紅色の唇を、淫猥な舌が舐めている。

この位置からは見えないが、少年の股間のペニスは大きくいきり立っているだろう。

そう!! 明らかに女は、巨大少年の股間のモノを欲しがっていた。

「あは、あはははは、あはは」
道崎は笑いを止めることができなかった。

彼の人生はそれなりに順調だった。 
この厳しい時代でも会社の業績はよく、かなり高額の給料をもらっていた。

そして今日も、ごく普通の平和な一日になる予定だった。
若く巨大なカップルが現われなかったらの話であるが。

床の一部が陥没し、下の階のオフィスが見える。
ビルが土台から傾いていた。 もう助からない。
一階まで逃げようとしても、その前にこの建物は崩れると確信していた。

道崎が30年間も働いた商事会社の本社ビルが、
巨大なカップルの街中での性行為・・・ただの遊びによって潰される!!

俺の会社のビルだ、壊すのを止めろおおお! と叫びたかった。
しかし、言葉にならない。 巨大カップル達は全てが可能な存在なのだから。




「あは、あはは、あひゃ、ひゃ・・・うひゃ、ひゃはは・・・」

あまりの不条理に笑いがとまらない。

完璧絶対絶命の危機の中、道崎は二人の巨人から目が離せなかった。

愛し合う巨大な女と少年、 彼女達はなんと美しいのか!!

人知を超越した永遠と絶対!



今の彼は人生の全てを忘れていた。

サキュバスの魔力に魅入られていた。

この時の彼は巨大な彼女のことしか考えられなくなっていた。


目の前の若い巨人女、

素晴らしい、ビューティフル!!

数十秒後の確実な破滅を前に、道崎は巨大なマリアに魅了されていた。


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