《アイリーンの恋人》 中篇


----------------------------------



 アイリーンは、彼女の指に摘んだデビッドを、じっと見つめた。


 今の彼は、彼女から見て、玩具の兵隊人形くらいの大きさしかなかった。

 しかし、驚いたことに、彼の股間のモノは、すっかり大きくなっていた。

 感じているんだ・・・。 デビッドはやっぱり私のことが好きなんだ。
アイリーンは彼の反応を見て喜んだ。

「アイリー!! 俺の身体は、どんどん小さくなってるうう! 何とかしてくれええ!」

 彼は自分の窮状を訴えた。 このままでは、自分が消えてしまうかもしれない。
彼女もそんな事を望んではいまい。 ならばここは、彼女に助けてもらうしかない。

「心配しないで、ダーリン、5cmくらいになったら止まるわ。」

「5cmって・・・。」 彼は呆然とする。 それって、ものすごく小さいのでは?

「それに、薬が効いているのは今夜だけよ。
明日の朝になれば、あなたは元の大きさになれるわ。」
 アイリーンは笑いながら答える。

「えっ・・・、俺は元に戻れるの?」 彼女の言葉に、デビッドはほっとする。

「そうよ、だから今夜は、たっぷりと楽しみましょう。」 彼女は微笑む。


 朝になれば、普通の大きさに戻れると知った彼は、喜んだ。
しかし、同時に、自分をこんなめに遭わせたアイリーンに対する怒りが湧き上がってきた。

「アイリイイイ!! この野郎ー、無茶苦茶しやがってえ!!
朝になったら、ただじゃおかないからなあああ!!」
 よせばいいのに、彼は叫んだ。

 アイリーンは不思議そうな顔で尋ねた。
「あらあら、この野郎って・・・私は野郎(男)じゃないわ。
それに、ただじゃおかないって、 いったいどうするつもりなの、 ダーリン?」


ぶん殴ってやるう!!」 そう言ってから、デビッドはぎくっとした。

 彼は、彼女を見つめた。

 アイリーンは、恐ろしい大きさだった。

 今の彼は、彼女の指くらいの大きさしかない。
アイリーンがその気になれば、彼をどうすることだってできる。

 それなのに、なんで彼は彼女に「殴ってやる」などと言えるのか。
彼は、アイリーンが自分に酷いことをしないと信じていたのか。
あるいは、薬の副作用で、彼は正常な判断力を失っていたのかもしれない。


「ふーん、そうなの・・・。 ダーリンったら、そんなこと言うの。」
 アイリーンは開き直ったような声で言った。

 普通の女の子が怒っても、べつに怖くはない。
しかし、今の彼女は明らかに普通の女の子では無かった。

「ア、アイリ・・・。」 彼は自分が言ったことを後悔したが、もう後の祭りだった。

「それじゃあ・・・、 こうしてあげる。
 彼女はそう言うと、右手に摘んだ彼を、彼女の口元に運んだ。

 ピンク色の唇の間から、濡れた大きな舌がはみ出していた。


「ぎょええーー!!!」 彼は恐怖の悲鳴を上げる。

 しかし、アイリーンは彼の悲鳴など、全然、気にしなかった。
彼女のは、デビッドの太ももを押し広げて、彼のシャフトを舐めた。

「いやーん、デビッドったら、美味しいわ!」 彼を一舐めしたアイリーンは、叫んだ。

 調子に乗った彼女は、彼の下半身を口の中に放り込んだ。

 今の彼はもう身長7cmくらいしかなく、彼女は簡単に彼を咥えることができた。


ぎょえええ!! 何をするぅうう! アイリィイー、やめろ! やめてくれえー!」

 デビッドは恐怖の悲鳴を上げた。

 しかし、彼女はくすくす笑うだけだった。


 彼女がふと顔を上げると、寝室の壁に大きな姿見があった。
それは、彼女の全身を写すことができる大形の鏡だった。


 アイリーンは、デビッドを口に咥える自分の姿を見たくなった。


 彼女はベッドから立ち上がり、の前に立った。


「うわああー、すごいわ!」 アイリーンは心の中で叫んだ。

 彼女のピンク色のの間から、小さな男が上半身を出してもがいていた。


 彼女の二枚のに囚われた彼は、全くの無力だった。


 彼女は、目をきらきら光らせていた。


 彼女は、鏡に写る小人に咥えた自分の顔」を見つめた。






 今やアイリーンは、彼をどうすることだってできる。
もちろん、アイリーンはデビッドを痛めつけるつもりなどなかった。

 それなのに、彼は「元の大きさに戻ったら、ぶん殴ってやる」などと言っている。
もうじき薬の効果は無くなる。 ならば、彼には少しだけレッスンが必要なようだ。

 彼女はくすくす笑いながら、大きな舌で、彼の下半身をねぶった。


 彼女は鏡に写る自分の姿と無力な小人を、見続けた。
彼女のピンク色の唇に捕らえられて、全く抵抗できない小さなオトコ・・・。


 しかし、彼は明らかに快感の表情をうかべていた。
アイリーンは、大きな自分が、彼を喜ばせていることを知り、微笑んだ。

 今、彼女はすばらしいエクスタシーを感じていた。
彼女よりも逞しい彼を、唇だけで玩んでいる。

 それは、彼女が経験したことの無い「絶対的な力」の感覚だった。
もはや、彼女の股間はとろとろになっていた。

 もう・・・我慢できない。 アイリーンはそのまま口に咥えた彼を、つるっと飲み込んだ。

「ぎょえええええ!!!」 彼女の口の中に、彼の小さな声が響いた。
 しかし、それは彼女にとって、ただの心地よい歌声でしかすぎなかった。


 デビッドは快感に喘いでいた。 巨大な舌にしゃぶられるのは、すごく気持ちがよかった。
しかし、同時に彼の心は、恐怖でいっぱいだった。

 小さな彼は、アイリーンの口腔の「赤い湿った牢獄」に放り込まれたのだ。
もはや彼の力では、どんな方法を使っても、ここから脱出する事は不可能だ。

 今、巨大な舌が彼を捕らえ、彼の非力な身体を転がし、しゃぶり、玩んでいた。

 彼女のは、巨大な、濡れた怪物だった。
彼の力では全く抵抗できない。 彼は飴玉のようにしゃぶり続けられた。

 彼が窒息しないように気を使っていたのか、彼女の唇は時々開き、新鮮な空気が運ばれた。
その時、彼は彼女の喉の奥を見ることができた。 そこは、暗い、ブラックホールだった。
彼女に飲み込まれたら、小さな彼はたちまち消化されてしまうだろう。

「アイリイイイーー! 助けてくれええ! 食べないでくれええ」
 デビッドはあらんかぎりの声で、泣き叫んだ。

 しかし、彼の声は、口の中に虚しく響くだけで、彼はどうすることもできなかった。


 突然、彼女の唇が開き、「彼の身体よりも大きい二本の指」が入ってきた。
彼は反射的に、それにしがみつこうとしたが、彼女の唾でぬるぬるで不可能だった。

 しかし、すぐに彼はその指に優しく挟まれて、彼女の口から出された。
アイリーンの巨大な顔が楽しそうに、彼を覗き込んでいた。


「ダーリン、あなたは楽しんでくれているかしら?」
 彼女は、指に摘んだ彼女の恋人にそう聞いた。

 楽しいわけねーだろおおお!! はやく俺を元の大きさに戻せええ!
彼はそう叫びかけた。 しかし、なんとか言葉を飲み込んだ。
この巨人女は、何をしでかすか分からない危険な存在だ。

「は、はい・・・、あの・・・とても楽しいです。」 彼はしぶしぶそう返事をした。

「おぉ、あなたが喜んでくれて嬉しいわ。」 彼女の声が響く。

 誰が喜んでいるかい! このぼけー!! 彼は心の中で叫んだ。
しかし、今はそう言うわけにはいかない。 チャンスを待つんだ。

「そう言えば、あなたは元の大きさに戻ったら、私を殴るとか言っていたわね。」
 アイリーンはいたずらっぽい表情で、彼を見つめる。

 彼は悲鳴を上げる。
「いえ、いえ、いいえぇ、あれは冗談です。 お優しいアイリさんに酷いことなんかしません。」

 しかし、言葉とは裏腹に、彼は「絶対、仕返ししてやる」と考えていた。
どうやら、「明日の朝には元の大きさに戻れる」 という彼女の言葉は本当らしい。
ならば、とにかく朝まで我慢するしかない。

「あなたは、ずっと私といっしょにいてくれるかしら?」 彼女はなおも聞く。

「は、はい、もちろんです。」 彼は情けない声で答える。

「ふふ、嬉しいわ、それじゃあ、もっと気持ちよくしてあげる。」
 彼女はそう言うと、舌先で彼の身体をイタズラし始めた。

「ああううう・・・。」

 巨人アイリーンの力の前に、彼は恐怖と快感のうめき声をあげた。



小説置き場に行く 戻る 続きを見る