《 ユイとリエさん 》 第4話

               文 だんごろう
               イメージ画像 June Jukes

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ユイがリエに、笑いながら声を出します。「ごめん!じゃあ、踏むのはリエが先でいいから。うっふふ、私はここで、リエが踏むの、見てるから」
リエが立ち上がりながら、「私が先で良いんなら、じゃあ、許す」と明るく声を出します。

立ち上がったリエは、先ほどユイのミュールで散らばされた人々の両側に、足を広げます。
人々は、自分たちの上に聳える、
絶望的に巨大なリエを見上げます。
そして、しばらく呆然とした後、一人、また一人と、気づいた様に命乞いを始めました。

四つん這いのユイは、人々に顔を近づけ、さらにリエを見上げ、笑いを堪える様に話し始めます。
「ねぇ、リエ、この人達、必死に『助けてくれ!』って言ってるの、聞こえる?」
立った位置からは、もちろん彼らの声は聞こえません。リエは、「ううん」と首と横に振ります。

「それがさ、うっふふ、何か、リエのパンティに向かって、『助けてくれ』って言ってる様に見えちゃうのよ」

リエは、苦笑し、両足の間にいる人々を見下ろします。
「それで、あそこがゾクゾクしちゃったんだ。でもねぇ、あんまり見つめないで・・・こんなに沢山の男の人に見つめられたら、恥ずかしいでしょ」
そして、二人は、声を出して笑います。

助かり様がないことを理解した人々は、そこで力なく蹲ります。
その様子を見て、ユイが声を出します。
「ねぇ、ゲームしない?」

人々は戸惑い、ユイの顔を見上げます。そこに、上空から、リエの声も聞こえてきます。
「ゲーム?」

ユイは、リエの顔を見上げて話します。
「そう、境界線を決めて、そこまで逃げられたら、そのちびちゃんの勝ちってことにするの」
さらに、ユイは、人々を見下ろしながら言葉を続けます。
「だって、見てよ、この人たち。ビビッて固まっちゃってるし。これを踏んだって面白くないでしょ」

ユイは、そう話し、ゲームの準備のために四つん這いのままで床の上を進み、境界線を決めていきます。

「ここまで来れたら、ちびちゃんの勝ち。元に戻してあげる。それから・・・」
また、逆側の境界線を示すために四つん這いで移動します。
その動きを見ていたリエが、笑い出します。

「うふふ、ねぇ、ユイ、あんた、すごい格好になってるよ」


ユイは、後ろを振り返って、自分の格好に気づきます。
四つん這いでミニスカートがまくれ上がり、Tバックのショーツを履いたお尻を丸出しにして、リエの方に向けていました。

「ふふふ、ほんと、すごい格好。まぁ良いんじゃない、リエと私だけなんだから・・・あっ、それと、ちびちゃん。でも、ちびちゃんたち、嬉しいんじゃないの?」
さらに、ユイは、四つん這いのまま、両腿の間から床にいる人々を覗き、「ねっ!もうすぐいなくなっちゃう、ちびちゃん!」と声を出し、お尻を横に振って笑います。

境界線を示し終わったユイは、人々の横にしゃがみ、声を出します。
「みんな、ゲームのルール、分かったでしょ。じゃあ、ゲームを始めようね」

一人の青年が彼らの中にいました。そして、先ほどから、ユイのことをずっと見ていました。そして、今も、彼らの傍らにしゃがんでいる彼女の顔を見上げています。

山間の集落に住んでいた彼は、今まで、リエとユイの様にキレイな女性は見たことがありませんでした。

彼にしてみれば、まるで、
巨大な美の女神が二柱、目の前にいる様にしか思えませんでした。
そして、その中でも、特に、ユイの方に強い憧れを持ってしまっていました。

純朴な彼には、天使な様にきれいな彼女が、悪魔の様に残酷なことをするとは思えませんでした。次の瞬間には、彼女が『ごめんね、驚かして。もう、大丈夫よ。みんなを元に戻してあげるから』と、優しく微笑んでくれそうな気がしていました。


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